しまくとぅばを使う人35%に激減!

~県民意識調査に一層の危機感~

 沖縄県は「しまくとぅばの日」に向けて、初の県民意識調査を実施した。平成18年に「しまくとぅばの日」を制定してから8年も経過しており、いささか遅すぎた感も否めないが、保存継承に向けて今後10年のスパンで県民運動を展開することにしており、その意味では県が本格的に取り組 む姿勢を示したと評価できる。
しかし「しまくとぅばを使う人」の数字が35%.4という結果がでた。衝撃的である。平成23年の琉球新報元旦号に掲載された記事によると、「聞けて話せる」は44.7%(前回5年前比△11.1ポイント)だった。これに比較すると9.3ポイント落ちている。琉球新報、県の調査を併せて分析すると「しまくとぅばの日」制定から7年間で20ポイントも減少しているのである。このままでは、5年、10年後にはどのような数字がでてくるのであろうか?琉球諸語が消滅の危機にあると指摘したユネスコの警告がまさに現実味を帯びてくる。
県は「しまくとぅばの話者」を増やすため、今年から「広げようしまくとぅば」のキャッチコピーで県民運動を展開し、10年後に30%話者を増やし88%にするとしている。その基礎数字58%は、「しまくとぅばを主に使う」、「しまくとぅばを共通語と同じくらい使う」を人を合わせた35.4%に「ハイサイなどあいさつ程度」に使える人22.6%を加えた数字である。「あいさつ程度」を「しまくとぅばを話す人」と定義するならば、現在でもほとんどの県民が「しまくとぅばを話せる」ことになるであろう。県民世論のミスリードになりはしないか?
今後の対策として県は、「全県的かつ横断的な県民運動」展開するため「普及推進行動計画」を策定するとしている。25年度~27年度の前期は、「しまくとぅばに親しみをもたせる県民への気運醸成」期間と位置づけている。大変大事なことだと言える。というのは、「しまくとぅばが県民文化の基層をなし、県民アイデンティーの拠り所」であると基本認識を持ちながらも、「しまうとぅばを使うことに恥じらい、躊躇する」人がつい最近までいたのである。
今、求められているのは「しまくとぅばの復興」が「ウチナーンチュとして、どういうことを意味しているのか?」改めて問い直し、廃藩置県以降同化政策、皇民化政策の中で「しまくとぅばの失われた130年」を取り戻すことである。方言札に象徴されるように県民自らも「方言撲滅運動」に荷担した負の歴史を払拭し、言語復興が「ウチナーンチュとしての誇りと自己決定権を取り戻すことになる」ということを強調したい。(この記事は、平成25年年9月18日(水)琉球新報に掲載された記事です)

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