ハワイに学び学校教育にも しまくとぅば復興を県政課題に

2006年しまくとぅばの日制定されてから来年は9年間を振り返ると、どちらかというと民間のボランティアが中心の普及活動であった。13年、県は初めて県民意識調査を実施し普及促進計画を策定、同年9月には県民大会を開催した。普及促進計画では10年後に話者を85%に引き上げるとしている。今年4月には小中学生向けの読本も作成し配布した。しかししまくとぅばを話せる県民は35%(県民意識調査)である。琉球諸語の中でも与那国語が最も危機的状況と言われている。

琉球新報論壇 2015年9月6日

琉球新報論壇 2015年9月6日

しまくとぅばの普及促進で重要なことは「何故に復興させるのか」、歴史的経緯を踏まえ「言語復興がウチナーンチュとしてのアイデンティティを取り戻す作業」だという基本認識を持つことだ。いやなく
1879年の廃藩置県後、皇民化・同化政策で言葉を奪われて136年。明治時代は「クシャメするのもクスクエーでなくハックションと言おう」と大真面目に言われた。方言札があり、「ウチナーグチを使うと頭が悪くなり成績が落ちる」とか、スパイ扱いされ、そして復帰直前には「日本国民になるから標準語励行を」と教師たちは指導した。組踊が世界無形文化遺産になり自分たちの文化に誇りを持っていると言いながら今なお「方言を使うのは恥ずかしい」という人たちがいる。こうした負の歴史を払拭し、自分たちの言葉は日本語の下位にある方言ではなく、れっきとした言語であるという誇りをもって、日常的にしまくとぅばが飛び交う世の中を作ることが今、求められていると言える。
翁長知事は7月のハワイ訪問で言語復興の状況説明を受けたようだ。ハワイではハワイ語を公用語と定め、学校の教科でも積極的に取り入れているという。沖縄も教育の場でしまくとぅばが学習できるよう願いたい。
しまくとぅば連絡協議会会長を務めた照屋義実氏が先月県政参与となった。その照屋氏は県立のしまくとぅばセンター」設置や「ハワイ語に学び沖縄に合う(母語復興に向けた)制度」の構築などに言及しているが、県政の重要課題として取り組んでいかなければ、とても県民の85%が話者となるおとは望めない。来年は5年に一度の世界のウチナーンチュ大会が開催される。ウチナーグチで話かける海外の同朋にヤマトグチで返さないよう、どーでぃん うにげーさびら。
しまくとぅば連絡協議会 副会長
那覇市文化協会うちなーぐち部会 事務局長
名嘉山秀信