しまくとぅば広告 国際賞受賞

普及促進にメセナの増加を期待

沖縄タイムスが創刊70周年を記念し、18年11月から19年9月まで10回掲載した「しまくとうば広告」が、国際的な広告デザイン賞を二つも受賞したとの22日付けの記事は、監修に関わった那覇市文化協会うちなーぐち部会として喜びに堪えない。この広告は電通が企画したもので、ユネスコが消滅の危機にあると認定した「しまくとうば」を民間企業に支援してほしいと協力もとめたもので、県内企業の取り組みや商品を紹介。しまくとぅばの普及が思うほど進展しない中で当時、メセナ活動としておおいに歓迎したところである。
しまくとうばはウチナーンチュの魂・アイデンティティ及び文化の基層をなすもので、これが消滅するということは私たちはウチナーンチュでなくなるということだと度々本欄などで指摘してきた。しかし現況は3月に発表した県文化振興課の県民意識調査によると、話者は30%を下回っている。県が普及推進10年計画を策定した13年から5年間で5ポイントも減少している。去年はわずか1年間で約5ポイントも減少し危機感をもった普及団体として県民向けに緊急アピールをだした。玉城デニー知事と普及推進で意見交換した直後のことだった。
しまくとうば普及施策として県は06年に「しまくとうばの日」が制定。17年にはしまくとうば普及センターを設置した。しかし抜本的な施策は、琉球処分以降抑圧されてきた言語・母語を復興させること、否復権させるのだという基本認識が必要だと考える。私たちは自分たちの言葉を話す権利があるのだ(言語の権利に関する世界宣言)。
このような認識の下に行政とともに民間企業としてもが積極的な取り組みが求められる。今回の電通の他に3月から携帯電話会社が「みんなのうちなーぐち辞典」としてスマホにアプリを追加した。県内企業でも過去に那覇市文化協会うちなーぐち部会が企画した「喜劇うちなーぐち万歳」公演を大手建設業が支援した。今後、このような企業メセナが拡大することを期待したい。

2020年6月22日